楚々日記
奇妙で綺麗な日常譚
こんばんは~ 二代目女将 青野です。
「家守綺譚/梨木香歩」
ご宿泊してくださった、あるお客様から
よかったら読んでみてくださいって
オススメしてしていただいた一冊。
結構前に、古本で見つけて買ってはいたのですが
読むぞ!という気力がなかなか湧かず…
涼しくなってきて、やっと読了することができました~
私、綺麗な文章と不思議な話が
とっても大好物なのですが
これがまあ、すこぶる大ヒットサヨナラホームラン。
それぞれ植物の名前が付いた章題は、日記なのか図鑑なのか。
主人公自身が綴っていることになっている文には
良いも悪いもとっても素直で、常に優しさがありました。
亡くなっている友人と、生きている自分たち
夢と現実に、人ならざるものと人間、彼方と此方
明治・大正の頃は、今よりも不思議が日常に近く
曖昧だったのかもしれないと思うと
主人公をはじめ、登場人物たちが
全ての出来事を淡々を受け止めていく
なんというか、、臓腑に落としていく様子も
それこそ納得がいきます。
自分がどこにいることを選ぶのか、どうあることを選ぶのか
最終章まで読み終わった今、ぬぅらっと揺さぶられる一冊です。
オススメしてくださって、ありがとうございました。
なんと続編もあるみたい…これはこれは…